赤字社長の「3つ」の共通点
先日、経営管理の研修に参加してきました。
赤字会社の社長の特徴として次の3点上げられていました。
(1)どんぶり勘定
(2)決断が遅い
(3)言ってもやらない
なるほどな~、と思ったのと同時に、
なぜ、どんぶり勘定になってしまうのか?
なぜ、決断が遅くなってしまうのか?
なぜ、言ってもやらないのか?
と考えていました。
まず、どんぶり勘定になってしまうのは、
「どんぶり勘定である場合のデメリット」
「どんぶり勘定でなくなった時のメリット」
を深~く実感できていないからだと思うのです。
だから、どんぶり勘定のままなのですね。
人間は楽な方を選ぶ生き物です。
でも、面倒で大変だけど実行するのは、
「面倒という痛み<達成した後の快感」
という図式が明確に実感できるときだけです。
ということは、
どんぶり勘定でなくなった場合の自身にとってのメリットをキチンと把握することです。
「どんぶり勘定のデメリット」<「どんぶり勘定でないメリット」
がキチンと実感できれば、どんぶり勘定をやめる動機付けができます。
私が思うに、どんぶり勘定でなくなった場合のメリットは、
○業績が把握できて、安心できる。
○幹部役員も一緒に経営に参加できるので、安心できる。
○金融機関へ、すぐ業績を説明できるので資金調達が楽で安心する。
と、キーワードは“安心”だと思います。
更に言えば、
「現在が把握できて安心だ」→「先行きが見えるので安心だ」
とレベルアップして経営したいものです。
現状を深く把握できると安心するというメリットがある
↓
どんぶり勘定ではなく、キチンと経理する
↓
自社を深く把握できる
↓
自社を深く把握できるから、先行きの見通しも見える
↓
安心できるから、更に深く業績を把握したくなる
という好循環で経営したいものです。
2つめの「決断が遅い」は、当たり前です。
どんぶり勘定だと、業績把握は感覚でしかないので決断をするのが怖いのです。
交通のルールが分かっていれば、運転が怖くないのと同じです。
現在の業績が深く理解できていて、先行きも見えていれば決断は怖くないのですよね。
3つ目の、「言ってもやらない」は、性格の問題もあるかもしれませんが、
「業績の先行き」が見えていなければ、具体的な行動も出てきません。
この状態で「言っていること」は、根拠がないのですから、
自身を動かす動機付けにはならないと思います。
だから、「言ってもやらない」ことになってしまうのです。
この赤字社長の「3つ」の特徴はすべて連動していると思います。
目先の面倒さよりも、その先のメリットをよく見据えて経営してゆきましょう!
2009年7月10日