企業にとって一番大切なこと
「企業にとって一番大切なことは何だと思いますか?」
こう問いかけられて、あなたはどう答えるだろうか。
「売上を増やすこと」
「会社を大きくすること」
「儲けること」
「自分が金持ちになって、贅沢な暮らしをして、おねえちゃんにモテるようになること」
・・・
人それぞれ、様々な価値観があるだろう。否定をするつもりは無い。
しかし、私だったらこう答える。
企業にとって一番大切なのは「企業活動を続けていくこと」だと。
企業活動とは、社会に必要とされる財やサービスを生産し、その対価を得、再生産を行なう一連の活動と言える。
しかし現代企業は、単なる経済機能のひとつにとどまらず社会的責任をも担う。出資者に対し配当や企業価値の増大(つまり株価の値上がり)をもたらし、労働者に就業の場を提供し、国などに税金を納める、等々。
企業は継続し発展し続ける社会的責任があるのである。
そのような継続事業体を ゴーイング・コンサーン(Going Concern)と呼ぶ(企業会計においてはゴーイング・コンサーンとは「企業活動は永遠に続く」と仮定することである)。
ゴーイング・コンサーンにおいては利益の獲得が必ずしも目的とはならない。
利益は、事業を継続していくために、環境変化に適応するための投資や不足事態への対応などに充てるべきものであるからである。
これから創業する、バイタリティあふれる皆さんに、是非知っていてもらいたい考え方である。
それぞれの会社、それぞれの社長さんの価値観にあった対応をしたいと心がけています。
(文責:中小企業診断士 鶴田清司)
2006年6月23日