会社の登記内容はず~っと残ります!(会社設立)
先日のブログ「失敗しない!?会社のつくり方」で、
「設立後のことを よく検討せず、お手軽に会社を設立してしまったため、経営実態とかけ離れた内容で設立登記されている。
そのため、資金調達や新規取引開始などのビジネスチャンスのときに、足かせとなってしまいます!!」
お手軽に会社をつくってしまうと、経営を開始してから失敗してしまう可能性が高いです。
経営環境のきびしい最近では、起業数(会社ができた数)よりも廃業数(会社がなくなる数)の方が多いのです。(開業率よりも廃業率が上回っている状況-中小企業白書2008年版)
新しく設立された会社は、10年後には10%しか残っていないという予測もあります。
かんたんに会社をつくれるようになったのに比例して、すぐ潰れてしまう会社も増えているのです。
会社を設立するときは、設立後のことをよく考えて設立しましょう。
と書きました。
今回は、「会社の登記履歴はず~っと残ります!」と題して、お話していきます。
なぜ、会社をつくるときの登記内容がとても重要かというもうひとつの理由です。
それは、会社の登記内容は、ず~っと第三者に見られるからです。
○融資の申し込みをするとき
○大手の会社と取引を開始するときなど、
会社の登記内容である、登記簿謄本(とうきぼとうほん)の提出を求められます。
その登記内容の設計がマズイと、経営上もマズイことになってしまうのです。
さて、登記簿謄本について説明します。
人が生まれたら、戸籍をつくりますよね?
その戸籍には、名前、性別、お父さんの名前、お母さんの名前、
生まれた日、住所などが掲載されています。
それと同じで、会社をつくったら、会社名や事業内容などを取り決めて定款を作成します。
その内容を法務局に登記します。法人としての登記。会社の誕生です。
会社は法律用語で、“法人”(ほうじん)といいます。会社を法律上、人とみなすという意味です。
ちなみに、私たち人間は法律用語で“自然人”といいます。
その会社の戸籍である登記簿謄本(とうきぼとうほん)には、設立時から現在までの
会社の組織設計図の経過がすべて掲載されています。
設立日はもちろん、最初の資本金額、役員構成、事業目的などすべてがずーっと残ります。
あとから変更した場合でも、その変更前・変更後の内容も含め、履歴はずーっと残るのです。
設立時の登記内容もズーっと残ってしまう。
だから、適当に会社の登記内容を決めてはダメなのです。
例えば、
○取引をしようとする会社が出来てまだ間もない会社だったらどうでしょう?
○資本金が1円の会社だったら、信用できますか?
○会社所在地が、移転してばかりの会社だったら、信用できますか?
○事業目的が建設業・サービス業・風俗関係と訳もなく列挙されている会社は信用できますか?
○事業目的がコロコロ変わっている会社は、信用できますか?
○代表者や役員がコロコロ変更している会社は、信用できますか?
登記内容は、あとからでも変更も可能ですが、最初からキチンと信用してもらえる
内容で登記されている方がよいですよね。
3年後の自分の会社の状況をよく考えて、会社をつくりましょう。
2008年10月15日