採用時の助成金と採用時の工夫

こんにちは。社労士の荒木です。

学校を卒業して3年以内の人で安定した就労を経験したことのない人を採用した企業に対して支給される助成金があります。

事業主の方のための雇用関係助成金 厚生労働省

「3年以内既卒者採用拡大奨励金」や「3年以内既卒者トライアル雇用奨励金」という制度で、

前者で100万円、後者で最大80万円の受給を受けることが出来ます。

2つとも昨年9月に出来た助成金ですが、

明日2月1日以降既卒者だけでなく今年春に卒業する大学生も助成金の対象となることが決まりました。

今人材募集を行おうとする企業にとっては好機ですね。

そこで採用に関してのもう1つのアドバイスです。

「社員の採用時にお勧めしたいこと」

人を採用したいという場合の理由は会社それぞれでしょうけれど、人を採用することは大変結構なことで、会社が伸びるきっかけに是非なって欲しいものだと思います。

だけど折角採用した人が、期待通りの活躍をしてくれないと、会社にとっては大きな重荷となってしまいますよね。

実際に雇ってみたら面接時にはわからないことが沢山出てきて、雇うのではなかったと後悔しても、雇ってしまってからではなかなか解雇は難しいのです。

そのような場合、今まで私は雇用契約書の結び方や賃金の決定の仕方、就業規則や誓約書等の規則や手続きにて対応しようと提案してきました。

万が一、思惑と違った結果が出てしまった場合の予防策としての対策は確かに大事ですが、どちらかといえば守りの策。もっと会社にあった人材を採用できるような方法はないものか?

思い返すと私も会社との相性ということで思い当たることがあります。

採用面接に時には是非来てくれという人事部の誘いにいい気になって入ったものの、新人研修の際に先輩社員から、君は社内にもっと気をつけたほうが良いと手厳しい指摘を受けたことがあります。

そのときは正直何を言っているのか良く分かりませんでしたが、実は社風に君は合わないかもしれないとの指摘だったのです。

そこは明治初期に創業した古~い企業で、自由に意見を言えるような感じじゃなかったんですね。

そこんところを良く調べないで受験した私もおバカでしたが、居心地は良くないことも多かった。

能力での選別というよりも、社風との相性や仕事の進め方の考え方などで、会社や組織と合わないために十分な力を発揮できないということが実は大変に多くあるのではないでしょうか?

会社にとっても私にとっても、適性面でもっと調べていれば、お互いに良かったのになと感じます。

会社は人を採用するときに、能力ばかりを重視しがちですが、大事なことは、その人が会社にとって十分な能力を発揮できるような適性を持っているかどうかということじゃないでしょうか?

もっと極端に言えば、中小企業の場合、社風=社長です。

社長の考え方、仕事観、人生観を受け入れていける人をどうやって採用していけるかが大事だし、能力よりも適正があっているかの方が。その後の成長を期待できることにもあるでしょう。

夫婦関係だっておんなじことじゃないかな(墓穴)。

そこでお勧めが適性検査。

ここでは人が本来持っているパーソナリティ(性格)や職場での社会性、どういう方面に意欲ややる気を出すのかなどを知ることが出来ます。

またメンタル面での耐性も見ることができるので、職務内容面でも適性を見ることができるでしょう。

会社内で、非常に業績を上げている人、良く部下の能力を引き上げている人の適性を診断し、そのような特徴を持っている人を採用していけば、会社の業績を上げていく近道になるともいえます。

コンピテンシーを測る意味でも面白い調査です。

組織内のモラールサーベイ(従業員意識)についても、統計的に見ることができるので、新入社員だけでなく、既存の社員についても、調査してみるのも非常に面白いことが出てくると思われます。

採用で失敗しないために、組織活力を活性化させるために、適性検査のご活用をお勧めします。

社会保険労務士 荒木秀

2011年1月31日

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