会社設立時の注意点!!(事業年度の考え方)
起業したての方(会社設立してまだ間もない方)から、よくご相談いただくことです。
資本金額は、これでよかったのだろうか?
事業年度は、この期間でよかったのだろうか?
役員構成は、これでよかったのだろうか?
本店所在地は、これでよかったのだろうか?
事業目的は、これでよかったのだろうか?
じつは、「資本金額」、「事業年度」、「役員構成」、「本店所在地」、「事業目的」などを、なんとなく(特に理由もなしに)決定してしまっている方がとっても多いのです。
なんとな~く決定してしまったチグハグな資本金額や役員構成のために、会社設立して経営をはじめたら、自社に都合の悪い状況になってしまうケースがとても多いのです。
そして、上記のような相談にいらっしゃる社長さんが、とても多いのです。
会社設立する際に、会社設立後の自分の会社経営についてキチンと考慮して、資本金額や事業年度、本店所在地、役員構成、事業目的などを決定していれば防げた!という内容が殆どなのです!!
ただ単に、会社を設立するだけの手続きはすぐ出来てしまいます。
しかし、「起業の成功」とは、会社を設立した時点ではありません!!
経営が軌道に乗って会社が成長し、はじめて「起業の成功」と言えるのです。
会社をつくることを目的に設立手続きをするのではなく、会社の設立後をまでをキチンと考えた会社設立をしましょう!!
今回は、法人(会社)を設立するときの事業年度の考え方を記載します。
みなさん、この事業年度どのように決めますか?(または、決めましたか?)
実は、「なんとなく決めた~」という方がとっても多いのです。
特に多いのが、「なんとなく3月決算にした~」というケースです。
キチンとした理由があって、3月決算にしているのなら問題ありません。
(親会社や関係会社が3月決算なので、合わせる必要があった。
2月3月が1年間のなかで暇な時期だから。などです。)
事業年度を決定するにあたって私がお勧めしているのが、売上が増える月(忙しい時期)を事業年度のはじめに設定すること!です。例えば、飲食業なら「12月~11月」という事業年度です。
飲食業は、12月が最も売上が増える時ですね。
その事業年度の12月の業績が素晴らしかったら、その後11ヶ月をかけて節税策を講じれば良いでしょう。また役員報酬も高めに設定したいところです。
反対に、12月の業績が振るわなかったら、その後11ヶ月は経費を節約するなり、業績回復の施策を講じるなりできますね。この場合、役員報酬は抑えめに設定したいところです。
上記のように、忙繁期を事業年度の前半に設定すると、残りの期間で取り返し(節税策や経費削減の利益出し策)ができます。忙繁期がはじめになるように事業年度を設定しましょう!
やってはいけないこと!
「1月~12月」を事業年度に設定しては、絶対にいけません!!
繰り返しになりますが、飲食店は1年のなかで12月が最も売上が伸びる月です。
事業年度の最終月である12月が終わるまで、黒字になるのか赤字になるのかも分からない状況では、節税対策も利益出し対策も何もできません。
「今期の最終的な業績は、蓋をあけるまで分からない、、、。」という状態になってしまいますから。
その他、いくつか事業年度を決定する方法はありますが、今回はここまでとします。
事業年度をなんとなく決定した結果、困っている方へ。
事業年度の変更はすぐできます。税務署への届出で出来ます(登記は不要です)ので、よく考えた上で変更してしまうのも選択肢だと思います。
事業年度を「なんとなく」、「根拠なく」決めるのはやめましょう!!
ただ単に、会社を設立するだけの手続きはすぐ出来てしまいますが、「起業の成功」とは、会社を設立した時点ではありません!!
経営が軌道に乗って会社が成長し、はじめて「起業の成功」と言えるのです。
会社をつくることを目的に設立手続きをするのではなく、会社の設立後をまでをキチンと考えた会社設立をしましょう!!
(会社を設立する際の資本金額についての考え方は、こちらのブログで記載しています。併せて参照ください。)
2008年8月4日