リースが減価償却(資産購入)になってしまう!?

税制改正により、平成20年4月1日以後に締結するリース取引は、売買取引として取り扱われる事になりました。

これにより、どのような影響があるでしょうか?
以下に、変更点、注意点をまとめます。


今までは...
リース料を支払ったときに、リース料(または賃借料)として経費計上していました。
つまり、その事業年度に支払ったリース料をそのまま経費としていました。


今回の改正で、売買取引となると...

(1)まず資産を取得

(2)取得した資産をリース期間定額法で減価償却で経費とする

という2段階の処理を行うことになります。


リース期間定額法とは...
リースした資産の総リース料を取得価額とし、リース期間で月数按分した金額が減価償却費となります。

(計算式)
(リース料総額-残価保証額)×当期におけるリース期間の月数/リース期間の月数
※リース時からリース終了時まで、一定額が費用計上されることになります。


経費化の速度を比べると...
○取得の場合→定率法で減価償却計算で経費化(定率法)
 →取得時期に近いほど、経費計上額(定率法の場合)を大きく計上できる!

○リースの場合→リース期間で同額を費用計上(リース期間定額法)
 →取得時からリース終了時まで、一定額が経費化されるだけ!


したがって、資金に余裕がある(または資金調達が可能である)場合や、今期に節税を行いたい場合は、取得してしまった方が断然効果的だということです。


取得した場合は、減価償却(定率法)による経費化となり、「資金流出額<経費化される金額」となるからです。


なぜかというと、、、

●リースの場合は、資金流出額(支払リース料)=経費化される金額

ですが、

●取得した場合は、資金流出額(分割支払額)<経費化される金額

となります。

経費にならないお金が多く社外に流出していると、後に支払う税金の負担がさらに大きくなり、資金繰りを圧迫します。

自社の今と将来の資金繰りを勘案し、経営管理上(資金繰り面)より多くの資金を社内に留保するよう心がけるべきです。

「資金流出額<経費化される金額」を意識して、経営しましょう。


(参考1)
法人は、特に届け出を出さなくても定率法が減価償却方法になっています。
個人事業者は、定率法で減価償却を行うには「減価償却の計算方法の届出」が必要です。

減価償却制度については、「中古のベンツ購入で節税!?(減価償却の改正)」を参照ください。


(参考2)
実はリース取引の種類は...
3種類あります。リースというと、借りているという感じがして、使用しなくなったらいつでも返せるものだと思っていませんか?

(1)所有権移転ファイナンスリース
 リース期間終了と共に、所有権が借手に移転するリース取引→購入の取扱い。

(2)所有権移転外ファイナンスリース
 リース期間終了時に、リース資産の所有権が借手に移転しないリース取引。
 リース期間終了後も、低価格で再リースなどにより使用する。
 今までは、賃貸借(リース料)処理だったが、今回の改正対象であるリース取引です。

※ファイナンスリース取引とは
中途解約不可、借手がリース資産から受ける経済的利益をすべて享受し、かつ費用も負担するもの。
(3)オペレーティングリース取引
 中途解約が可能なもの。いわゆるレンタル取引です。





(2008年07月17日公開)

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