会社を複数もつと、税金が減る?「実効税率」の不思議

先日のブログで、留保金課税と実行税率の関係について、記載しました。

(注)平成19年4月1日以後開始する事業年度から資本金等の額が1億円以下の会社は、留保金課税が除外されます。この記事は、平成18年の記事です。参考までに注記しました(蛭田)

「留保金課税を受け入れるのも1つの選択肢と思いますが、抜本的な対策としては、、、、会社を2つに分けること。だと思います。
会社を2つに分けると実行税率も下がります。
1つの会社で、大きい利益を上げている場合と、2つの会社でそこそこの利益を上げている場合、比較すると、税率が変わってきます。」
と書きました。

今日は、その「実効税率の不思議」について、書きます。


皆さん、実効税率って聞いたことありますか?
日本の法人の実効税率は「40.87%」と言われています。

先日の日経での記事の引用は、この実効税率が諸外国に比べて高いので、国際的な企業競争力を削いでしまっているため、他の先進国並みに下げましょう。という話です。

しかし!
中小企業の実効税率は、40.87%ではないのです!

日本の所得税は「超過累進税率」になっているのはご存知だと思います。
超過累進税率とは、所得が増えるほど、税率が上がってゆく仕組みです。

実は、法人に係る税金ついても、似たような仕組みになっています。

中小企業の場合、一定額以下の利益部分には、低い税率で税金を計算する制度があります。
これを「軽減税率」といいます。

法人の利益に対して係る税金は、法人税、事業税、法人住民税です。
上記のうち、法人税と事業税については軽減税率が適用されます。(中小企業に限られますが)

具体的な内容を下記に書きます。

○法人税
 課税所得800万円までは、22%。
 800万円超の部分に対しては、30%。

○事業税
 課税所得400万円までは、5%。
 課税所得400万円超800万円以下の部分については、7.3%。
 課税所得800万円超の部分については、9.6%。

最も、実効税率の低い課税所得が400万円以下の場合は、実は、実効税率は「約29.3%=約3割」なのです!

昨日のブログで、留保金課税を避けるには、会社を2つに分ける手段があると書きました。

また、高額な利益が出ている会社を1つ経営されている場合、会社を2つに分けることにより、1社あたりの利益が少なくなりますと書きました。

ということは→→→軽減税率の範囲内で、複数の会社を経営した方が、

●実効税率が下がり、「1社で税額を負担した税額<2社で負担した税額合計」となる。
●留保金課税がかかる可能性が低くなる。
●消費税が2年間免税になる。

というメリットが出てきます。

ただし、会社を2つに分けるには、経済的合理性がなければなりません。

ただ、税金を減らしたいから会社を2つに分けました~。では、税務署から否認される可能性がありますのでご注意下さい。


※(参考)実効税率とは、法人の所得に対する税負担率を示したものです。法人事業税が損金算入されるので、以下の算式により求めます。 従って、納税額の合計額ではありません。
{法人税率×(1+住民税率)+事業税率}÷(1+事業税率)

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(注)平成19年4月1日以後開始する事業年度から資本金等の額が1億円以下の会社は、留保金課税が除外されます。この記事は、平成18年の記事です。参考までに注記しました(蛭田)





(2006年11月21日公開)

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