シンプルな経営で勝つ!!

シンプルな経営スタイルだけど、もの凄い業績を出している会社があります。

売上高20億円余りの町工場なのに、経常利益率は40%超(つまり、利益額は8億円以上)、しかも無借金経営で自己資本比率は90%!

このような素晴らしい業績で経営を続けている株式会社 エーワン精密の経営の秘密が日経ベンチャー6月号で特集されていました。

株式会社エーワン精密の経営スタイルは本当にシンプルなのです。
シンプルでありながら、素晴らしい業績を上げているのです。今回は、紹介されていた3つの経営手法である「コスト管理」、「人事管理」、「時間管理」のうち、「コスト管理」について紹介します。


創業者の梅原勝彦氏はコスト管理を、「売上高」「人件費」「材料費」「設備費」「総支出」の5つの数字だけで行っているとの事です。

この5つの数字だけで問題を発見できるのか?と思いますね。
梅原氏曰く、「この5つの指標だけで充分。大事なのは数字の裏の意味を読むこと」との事。

では、どのように”5つの数字裏の意味”を読むのでしょうか?


梅原氏は毎月、この5つ数字を市販の方眼紙で作った手製のシートに記入します。
そして、その数字の下に、それぞれの対売上高比率を書き込むのです。
それだけのシンプルなシートなのです。

自社にとっての「この5つの数字の傾向、平準値、目標値」をしっかり摑んでいれば、この数字や割合が変化した時はその変化した部分におのずと注目します。
そして、徹底的に原因を探ります。その原因が究明できれば、自ずと対策を講じることができる!!
ということです。

例えば人件費について。
人件費が増えた場合。その原因は「社員を新しく採用した」か「残業代が増えた」かのどちらかである。社員採用で人件費が増えるのは、計画があってのことだから、特に問題視しない。

問題なのは、残業代による人件費増の場合。この場合は、売上高と人件費との関係(売上高対人件費率)を見る。

人件費増に伴って売上高が増えている場合は、単純に注文が増え、現場が忙しくなったことを表している。あまりに社員の負担が増えているようであれば、新しく社員を採用することも視野に入れる。(それでも、売上が増えているので、利益が極端に減ることはない)

問題なのは、「売上高が横ばい、または減っているにも関わらず残業代が増えた」という状況である。
この場合は、大いに問題視しすぐに原因を探す。
特注品など、製造に手間が係り残業が増えているのではないか?
もし特注品が増えているならば利益はキチンと取れているのか?
この状況は一時的なものか?
見込み生産で作りすぎていないか?

このように、人件費のちょっとした変化から、「社員の負担」「採用」「注文内容」「利益」などに考えを巡らせます。
そして、起こり得る問題について仮説を立て、自分自身が納得できる答えを得るまで引き下がらない。このようにして利益を減らすような問題の芽が見つかれば、対策を打って早めに摘み取っていくのである。

「材料費」、「設備費」、「総支出」についても同じ手法で、変化を見逃さずに原因を突き止め、対策を早めに講じてゆく経営スタイルです。


梅原氏は、「数字をよく見ていけば、会社で起きている小さな変化も手をとるように分かる。」と述べています。

自社の平準の数字(目標数字)と実際の数字を比較し、その違いに注目し、原因を探る。そして、対策を講じて、平準の数字(目標数字)に近づける。

つまり、P(計画)→D(実行)→C(検証)→A(対策)の経営スタイルです。

この「簡単でシンプルな経営」はあらゆる中小企業の参考になると思います。






(2008年05月30日公開)

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