生命保険の活用2~節税編~

昨日のブログの続きです。
今日は、生命保険の活用の2回目です。

会社を契約者として、40歳の社長が、年間保険料100万円60歳時に1,900万円の解約返戻金となる定期保険に入ったとします。
(保険期間や保険期間満了時の被保険者の年齢などにより、経費に計上できる割合が異なりますが、説明の簡略化のため、全額経費になる場合とします。)

20年間での支払い保険料総額は、2,000万円になります。
解約返戻金が1,900万円だと、トータルで100万円損じゃないか、となりますが、税金を考慮してみます。

もし、20年間黒字だったとしたら、毎年100万円の保険料という経費があるので、100万円×41%(実効税率)=41万円の節税になります。
20年間だと合計820万円の節税です。

20年間の資金の流れを計算してみます。
1)毎年年100万円の支払い保険料を20年間  ▲2,000万円(▲マークは出金)
2)20年後の解約返戻金               +1,900万円(+マークは入金)
3)20年間の節税額                   +820万円
計算すると
(1,900万円+820万円)-2,000万円=720万円

結果として、20年間で720万円得しましたね。という事でした。

しかし、これだけだと、20年目に解約返戻金が戻ってきた時に、1,900万円の収益(特別利益になります。)が計上されますから、19年間は節税ができても、20年目にまとめて税金がかかってしまいます。

これでは、税金の“先延ばし”にすぎません。
特別利益を消す必要があります。

いわゆる出口を考えましょう、という事です。
保険を活用するときには、予め出口を考える必要があります。

オーソドックスなものは、社長さんの退職金です。

上記の例で説明しますと、20年目で1,900万円の特別利益。
社長の退職金を1,900万円以上にすると、保険を活用して、節税し切った!という事です。

そこで、社長個人の税金について。
社長が受け取る退職金は、所得税の中の退職所得になります。
個人の所得税は、10種類あります。
全部は記載しませんが、給与所得、事業所得、不動産所得、などなど。

その中で、最も税金がかからない所得は、退職所得なのです。
理由は、退職金は老後の蓄えの意味もあるため、社会通念上、税金の比重が抑えられているのです。

従って、会社で生命保険を活用して節税し切り、その後個人に移った資金についても税金がかからず、最も効率の良い節税になります。

ちなみに、上記の例で、毎年100万円の保険料ではなく、役員給与とした場合、20年間での個人の税額は、ケースにもよりますが、大体、生命保険を活用した場合の方が、低く抑えられます。

その他のメリットとしては、
■当然、保険ですから、保険期間中に万一の事があったら、保険金がおりる保障が確保できます。

特に、社長がいなくても会社が運営できる会社であれば良いのですが、そうでない場合は、従業員や家族を守る意味で、必要があります。
借入金がある場合は、更にその必要性は高まります。

では、その場合いくらの保証が必要かというと、一般的には、
1) 死亡退職金(家族の保障の意味で。) 最終報酬月額×在任年数×3
2) 借入金の残額
3) 運転資金として(会社を清算するにも、すぐには難しいですから。)固定費の6か月分
4) 納税予定額
の合計額になります。

くどいですが、社長が不在でも運営できる会社の場合はここまでのの保障は要らないと思います。

■社長の退職金を生命保険などで準備していない場合、退職金を計上した事業年度の業績が極端に悪化してしまいます。複数年に渡って保険料を支払っている場合で退職金を出口と見込んでいる場合は、いわば退職金を分割で支払っているようなものです。その結果、平均して経費計上する事ができます。

■解約返礼率が上ある程度ある場合は、業績が悪化、資金が不足した場合に解約することにより、資金の補填ができる。(業績悪化、資金不足の際は、税金の心配もないと思います。)


ここまで、メリットを記載しました。
長くなり、恐縮ですが、次回に、気をつけるべき点、最近の改正動向について、記載します。





(2006年10月20日公開)

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