利益はいくら必要か!?

「あなたの会社は、1年間で利益がいくら必要ですか?」

と聞かれて、答えられますか?


私たちが、事業計画を作成するときに、必ずやっていることがあります。

黒字の会社でも!

赤字続きで繰り越し欠損金がある会社でも!

設立したての会社でも!


お約束ごとのように、必ずやります!

それは、「会社が1年間に必要な利益の金額」の算定です。


■必要な利益って!?


なぜ、必要な利益を算定する必要があるのでしょうか?


それは、利益が出てもそのままのお金が残らないからです。


利益が出ても、お金が残らない・・・。

ならば、「どれだけの利益ならお金が残るのか計算しましょう!」

ということです。


借入をしていたら、返済があります。

この借入金の返済は、経費にはならないけれど、お金は出て行きます。


この、お金は出て行くけど経費ではないものは、利益で賄うしかありません。

利益が0だったら、返済の分だけお金は減ってしまいます。

つまり、資金繰りはマイナスです。


反対に、お金は出て行かないけど、経費になるものがあります。

減価償却費や引当金です。


■計算方法

「経費にはならないけどお金が出て行ってしまう金額」から、

「お金は出てゆかないけど経費になる金額」を引き算すると、必要な利益が出ます。


表にするとこんな感じです。

(経費にはならないけどお金が出て行ってしまう項目)
□短期借入金の返済
□未払金の支払
□保証金の支払
□長期借入金の返済
□配当金の支払
□固定資産の購入(支出)代金

(お金は出てゆかないけど経費になる金額)
■減価償却費
■引当金の計上額
■資産の廃棄損
■貸倒れ

(内部に留保したい資金がある場合は、□に加えて計算してください。
 □は足し算。■は引き算です。)

これで、本当に必要な利益が分かります。

1年間の借入金返済額が1,000万円、減価償却費が200万円なら、必要利益は800万円です。


■さらに、かかるものがある!?

しかし、これで終わりではありません。

利益が出たら税金がかかるのです・・・。


利益には税金がかかりますから、お金は出て行ってしまいます。

必要利益が800万円ならば、約240万円の税金がかかります。
(中小企業の実効税率は約30%です)

という事は、800-240=560万円しか残りません・・・。


税金を考慮せず必要利益を計算すると、税金分だけお金が足りなくなってしまいます。。。

したがって、税金を逆算して必要利益を算出する必要があります。

(中小企業の実効税率は約30%なので、0.7で逆算します)


税金を考慮する前の必要利益が800万円ならば、800÷0.7=1,142万円

1,142万円が、税引き後の必要利益になります。


すると・・・

税金考慮前の必要利益 1,142万円

税金(1,142×30%)   △342万円
---------------------
必要利益(1,142-342)   800万円


(注)
厳密にいうと、売上代金の入金サイトや支払サイトにより、必要利益は変わります。

しかし、必要利益の考え方をお伝えしたいので、今日は触れません。


また、税金を支払うタイミングも期末の2ヶ月後でズレます。

しかし、その事業年度の税金は、その事業年度の利益で賄うべきなので、

一緒に計算しましょう。


また、繰越の赤字があって税金がかからない場合でも、計算しましょう。

税金がかからない状態が特殊なだけで、本来は税負担しても資金が回らないといけません。

この必要利益はいくらか?を把握しておく事はとても大事です。

ぜひ、必要利益はいくらか?を計算してみてください。





(2012年09月18日公開)

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