経営目標を達成する技術 その2

以前の日経ベンチャーの特集 “経営目標を達成する技術”について、引き続き書きます。

「経営目標や事業計画を立てている」という会社はそれだけで素晴らしいと思います。

しかし、せっかく作った事業計画も作りっぱなしになっている、という会社が多いのも事実です。(計画を作った後、どのように活用したらよいか分からない、という事情もあるでしょう。)

経営は生き物ですから、必ず計画通りにはいかないものです!

その計画通りにいかなかったときの対応次第で、「生き残る」、「低迷してしまう」、の分かれ道になります。

経営目標を達成する技術」の特集記事では、以下の3ステップで記載されています。

1)経営目標はすべて数字で表し、達成日を決める。

2)立てた目標を1日単位にして分解して達成し続ける。

3)毎日必ず目標の達成度をチェックする。

その中の「(2)立てた目標を1日単位にして分解して達成し続ける。」について記載します。

達成日と数字の入った明確な目標ができたら、次にその目標をできるだけ具体的なスケジュールに落とし込む。

経営目標は、通常1年間の目標(または3年間や5年間といった中期計画)を立てると思います。

しかし、「経営は1日ごとの積み上げです。だから必ず、経営目標も1日単位にすることが大事」(ワタミ渡邉社長)です。

例えば飲食店の場合。

まず、1年間の売上目標を決めます。(決め方は色々ありますが、今回は省略します。)

つぎに、月あたりの売上目標を決めます。 (季節変動を考慮し、月々に落とし込んでゆきます。)

ここまでは、やっている会社も多いと思います。

しかし、いくら立派な計画をたてても、日々の店舗を運営する指針や目安(毎日毎日のゴール、目標)にならなかったら、なんにもなりません。

大切なのは、よい計画をたてることではなく、「その計画が現場の方達の肚に落ち、その計画が具体的行動につながり、最終的には結果につながる。」ことです。

月間目標売上○百万円! といわれても、はるか遠くのゴールに向かうマラソンを走り始めたようで、マラソン初心者は、どのくらいのペースで走ればよいのかも分かりません。

しかし、1日あたりの目標や、1週間あたりの目標を決めれば、目安になり、現場でもその日、またはその週の目標が達成できた!(または、残念ながらできなかった)と、達成感の醸成の積み重ねになります。

また、達成できなかった場合は、反省点または対応策も具体的に出やすくなるでしょう。

では、1日あたりの売上や1週間あたりの売上目標をどのように設定するか!

1ヶ月あたりの売上は、「客単価×1日あたりの来客数×その月の営業日数」の合計になります。

その1ヶ月間の売上高を営業日数で割り算すると、1日あたりの必要来客数の目標が定まりますね。

(場合によっては、曜日によって来客数が変動するでしょうから、週末は3割増しの客数などにしてもよいでしょう。)

あとは、

○目標設定した客単価を達成するための方策を検討

○目標設定した来客数を満たすための具体的方策を検討 

このように具体的な目標数値があると、日々の店舗運営活動についても、色々と違った面が見えてきますし、ゴールに到達するための施策も検討しやすいと思います。

例えば、

○1日あたりあと5人、来客を増やすには?

○客単価をあと500円増やすには?

などです。

これならば、難しい事業計画にのっとって!ではなく、目の前にあるゴールに到達するには!!という視点で会議ができます。

現場の生きたアイディアも自然とたくさん出てくるようになりますよ!

そのうえで、「(3)毎日必ず目標の達成度をチェックする。」を行いましょう!

毎日、チェックすることで、「目標達成が難しそうだ」と分かったら「○日までに取り戻そう」とすることができます。

2008年8月6日

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