QC活動は労働時間か!?

こんにちは。社労士の荒木です。


通常の仕事以外に、自主的な研修や委員会活動、社内サークル活動など、福利厚生的な意味も含めてさまざま行っている会社は多いと思います。

例えば忘年会や社内旅行の準備委員会などありますよね。


これってどこまでが労働時間とみなされるのでしょうか。


YahooのQ&Aコーナーに、以下の様な質問を見かけました。


『私の会社ではQCサークル活動を行っています。 
(それ自体は良いのですが、ただこれが社員は全員強制参加(断ると査定にひびくと脅されます)で、しかもサービス残業でするように指示されます。 これは労基法違反ではないのですか?』


さあ、いかがでしょう?


答えは質問の通り、労働時間とみなされてしまいます。


ここでの質問はQC活動そのものを否定しているわけではありません。


QCなどの小集団活動は、従業員が自主的・主体的な活動をする中で、生産性の向上や経営参加活動の機会として、また相互のコミュニケーションの場としても重要な役割を果たしています。

こういった自主的な活動のについては、昭和26年に就業時間以外の教育訓練に関して以下のように通達が発令されています。

「労働者が使用者の実施する教育訓練に参加することについて、就業規則上の制裁等の不利益取扱いによる出席の強制が無く、自由参加のものであれば、時間外労働にならない」(S26.1.20基収2875号)


ここでの判断ポイントは、質問にある『断ると査定にひびくと脅される』という点です。


参加するかどうかはあくまで従業員の自主的判断に任されている場合であれば、労働時間とみなさないのですが、査定に響くなどと言って、強制的に参加を促すのであれば、労働時間とみなされるということです。


「あくまでも自由参加」というところですね。


07年11月名古屋地裁はトヨタ堤工場の従業員の死亡を過労死と認定された判決がだされました。

QC活動が労働時間かどうかを争われた事件です。


当初労働基準監督署は、QC活動などを労働時間と認めずに自己研鑽であるとして、残業時間を45時間35分としていました。


判決ではQC活動の他、他の活動についても労働時間と認めたら、106時間45分と認定し、過労死であるとしたものです。


この判決をきっかけに、QC活動は労働時間であるとする流れが強くなってきていますが、あくまでも自主的な活動かどうかでケースバイケースでの判断になりそうです。


QC活動であっても仲良しクラブの様なサークル活動であれば問題はありませんが、労働時間とみなすのであれば活動にも一定の成果・効果を期待できることにもなりますね。


いずれにしても、こういった活動の参加の如何が、懲罰や査定の対象となるならば、労働時間としての取扱いが必要となりますのでお気をつけ下さい。


社会保険労務士 荒木秀





(2010年07月06日公開)

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